2021年12月30日
アライブ世田谷中町では、今年度、「ホスピタリティのあるケア、その方を知ることによって深まるAlive UP ご入居者の自己実現・夢実現を1つでも達成しよう」というホーム目標を掲げてケアを進めています。
今回は、その中でもY様の夢を実現した事例、名付けて『フジ・フジ・マウンテン・チョウ・テッペン!』について、簡単にご紹介させていただきます。
Y様がご入居当初からおっしゃっていた目標、実現したい夢が、「富士山に登りたい」ということでした。ただ、Y様は、入居当初は、ベッド上での寝たきりの状態でした。以前入居されていたホームでもリスク回避のため、起きている時間は基本1日1〜2時間に制限され、お食事もベッド上で召し上がられており、長期的な入居も断られた経緯を経て、アライブにご入居されました。アライブでは、ご家族や主治医の先生と相談しながら、リスクはある中でも、なるべく日常生活を取り戻したいとの思いから、入居後、まずは起きている時間を長くするところからリハビリを始めました。機能訓練指導員の個別リハビリを組み込みながら、徐々に起きている時間が増え、少しずつ車椅子自操も出来るようになってきました。また、並行してペースト食から徐々に食事形態も上げていき、それに合わせて箸を使って食事が出来るように時間をかけながら、日々努力され、入居後1年を経過された今年度、スタッフからも是非、ご本人の夢をかなえて差し上げたいとの声が上がりました。ただ、世の中はコロナ禍で気持ちはあっても実現できないもどかしさの中、ここ数か月の新型コロナウィルス感染者の減少傾向もあり、改めてご家族に相談したところ、「三密を避けてもらえれば、是非、父の夢を叶えてください」とご了承もいただき、具体的な計画に入りました。
Y様のリハビリも順調に進み、富士山への具体的な計画を立てるころには、スタッフの付き添いがあれば、歩行器での歩行も出来るようになり、杖でも数メートルであれば、歩行できるようになり、階段昇降のリハビリも始めるくらいになっていました。箸でのお食事も徐々にスムーズになってこられました。
10月下旬にいよいよ、出掛けようと予定日を決めましたが、生憎の天気となり、漸く3回目の予定変更で11月3日に出かけることが出来ました。
当初は、河口湖湖畔から富士山をバックに写真を撮ることを計画していましたが、行く過程でY様も同行スタッフも気持ちが高ぶってきて、行けるなら五合目まで行きたいと、急遽、予定を変更して五合目に向かうことになり現地では、まず、山梨名物のほうとうを箸で上手に召し上がっていただき、五合目から富士山頂をバックに、記念撮影も撮ることが出来ました。写真を撮る際は、折角のリハビリの成果をと、車椅子から降りて歩いていただき、富士登山を味わっていただきました。
帰りの道中、ご本人からは、「漸く、念願の富士山に来られて、本当にうれしい、皆さんのおかげです」とありがたいお言葉をいただき、同行スタッフも感極まってしまいました。ご家族にもご報告するととても喜ばれ、改めて夢実現の達成感を実感することが出来ました。
アライブ世田谷中町では、他のご入居者においても、個別のストーリーやエピソードを創っていこうと日々ケアに励んでいます。
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