2021年5月19日
アライブメディケアが運営する介護付き有料老人ホームでは、10年以上前から、高齢者認知症研究所の羽田野政治先生が提唱する認知症ケア「キョウメーションケア(注1)」を取り入れて、認知症ケアを進めてまいりました。
以前は各ホームのスタッフが羽田野先生の講義を外部で受講するという形をとってまいりましたが、2年程前から、より実践的な対応方法を勉強する為、羽田野先生にアライブ代々木大山町のホームにお越しいただき、ホーム内において研修を行っております。
これは、認知症が原因でおこるご入居者の様々な周辺症状(例えば、徘徊、昼夜逆転、強い介護拒否、等々)をどうすれば緩和することができるか。という事を研修内容としております。
認知症と言っても様々な種類があり、まずそのご入居者の認知症の種類を特定した上で、その方の生活歴や普段の発言・行動パターンからその方にあった周辺症状への対応方法を、先生とディスカッションしながら導き出し、そしてすぐ次の日から、話し合った対応方法をご本人のケアに取り入れて実践に移します。
この様に、研修後、個々の事例において直ぐにアタックを行う、そして又次の研修に於いてその結果を報告し、修正点があれば次に又試してみる。というPDCAサイクル(注2)を回しながら進めております。
既に数多くの事例に対しこの手法でトライし全てがうまくいくわけではありませんが、我々は既に数多くの成功事例を手にしております。
現在の医学で、認知症を遅らせる薬はあっても、そのご本人にとって、そしてご家族の方にとって一番大きな問題となっている、認知症の周辺症状を緩和するには介護スタッフによる適切な認知症ケアが不可欠です。
アライブ代々木大山町では、この「キョウメーションケア」を学び、取り入れ、ご入居者毎の認知症ケアの方法を見つけ出し、お一人おひとりが安寧な生活をこのアライブ代々木大山町で送っていただけるよう、日々のケアに取り組んでおります。
今回はアライブ代々木大山町における認知症ケア「キョウメーションケア」に関して説明させていただきましたが、次回からは実際にホームで取り組んだ事例をご紹介していきたいと思います。
<アライブ代々木大山町 ホーム長 鈴木達哉>
※注1
「キョウメーションケア」とは
医学・看護学・介護学に基づき、認知症の方の思いに“共鳴” していくケアの仕組みの事です。約800万件のケア記録をベースに、認知症の症状の原因特定と予後予測を行いながらその人に合った最適な関わり方を他職種連携により導きだしていきます。
※(根拠に基づく新しい認知症ケア 羽田野政治著 中央法規)より
※注2
PDCAサイクル: Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返す事によって、生産管理や品質管理などの管理業務を継続的に改善していく手法。
一般社団法人 認知症高齢者研究所 羽田野 政治 先生
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